金鶏山.大蓮寺.般若院といい、創建589年と言われています。門前には舟形の自然石に「聖徳太子御霊場」と刻まれた石柱が建ち、本堂には聖徳太子二歳の「南無仏」と唱えられた御姿が安置されています。寺院縁起の写書された古文書が出てきた、それによると、現在の寺院の前には清流豊な川が流れており、太子がこの地をお通りになった時、くろ駒が動かなくなり「この地は霊地なり」と馬から降り、身を清め大蓮寺を建立されたとあります。現在の門の傍に土盛りされたところが「太子御造営の七塚の一つ、鶏塚」だと伝承されています。かつての大蓮寺は寺領も多く境内も広大であったようです。
(備考)
本堂は平成7年の阪神淡路大震災で倒壊し、平成11年に新築された。本堂の両側に置かれている聖徳太子、弘法大師は以前は太子堂が別に設けられており、その中に安置されていた。
寺の復興にあたり、弘法大師の像は台座の記録から寛政9年(1797年)のものと判明した。このことにより、古文書「一礼の事」(阪西義隆氏 所蔵)に記されている内容から、聖徳太子の像も寛政9年のもの推察される。
(出典)
宝塚の風土記 (川端道春 著)より